まもなく「小学校から中学校へ」「中学校から高校へ」と学年移行の時期がやってきます。それぞれ両者の学習を、スムーズにつなげることが、教科のギャップを解消する対策となります。パート１では、中学校に入学する前と後に、何をすればよいかを、解説します

小学校の間に

1　家庭学習の習慣を身につけておく

まず大切なことは家庭学習の習慣をしっかりと身につけることです。

小学校の間は、学習内容が比較的易しいため、しっかりした家庭学習をしていなくても、授業やテストに対応できる場合が多いでしょう。しかし中学になれば、そういうわけにはいきません。学習のスピードも速い中学校では、スタート時から確実な予習、復習が必要となります。、そういうことであれば、中学校に入ってから、習慣付けをすれば、間に合うんだろう、と考えがちですが、習慣として定着するには、一定の時間が必要となります。

また中学入学後は、並行して新しい環境にも、対応していかなければなりません。

家庭学習の習慣が、身に付いてるかどうかは、中学校だけでなく、高校以降にも、大いに影響してきます。学習の負担が大きい中学に入ってから、あわてて対策を、始めるよりは、負担の少ない小学校の間にぜひ身につけておきましょう。

２　中学校とのつながりを意識する

次に中学校とのつながりを意識しておくことが大切です。例えば数学はその代表例です。

数学は、積み上げの教科と言われ、前に学習したことを使い、次の内容を学んでいきます。内容も段々と難しくなっていきます。中学校の数学の場合は、このような学び方をするため、前に学んだことが、充分に理解できていないと、次の学習に進んだ時に、うまく対応できなくなってしまいます。

中学校になると、苦手意識を持つ生徒の割合が増えるのは、小学校で学習したことが、十分に定着していないことも、原因の１つだと考えられます。どの教科においても、小学校で学ぶ内容は、以降の学習の基礎となるため、おろそかにできないものばかりです。

中学校に進んでからのことも意識して、確実に定着させましょう。

中学校からは

1　春休みからスタートダッシュの準備をする

小学校卒業から中学校入学までの間の春休みは、中学校生活のスタートを、万全にするための準備期間です。

この時期は、小学校6年間の復習をするのに最適です。主要教科を振り返って、苦手分野はないかを確認して、心配な項目があれば、復習をして苦手を解消しておきましょう。

又、入学後は大きく生活が変わり、起床・就寝時間などの生活リズムにも、変化が現れるでしょう。予習・復習の時間をどこで確保するか、部活動や習い事との兼ね合いを、どうするかなど、入学前にじっくり計画を練っておきましょう。

２　予習・復習を徹底する

中学校からの学習の基本は、学校の宿題は勿論のこと、しっかりした予習・復習です。特に英語・数学・国語は、ほぼ毎日授業があるので、手は抜かずに取り組むことが、ポイントとなります。

部活動とのバランスを考え、勉強をすべて帰宅後に行うのではなく、朝、登校するまでの時間に予習を行ったり、土日補習タイムとして、苦手教科を復習する時間に充てたりするなど、時間割に合わせて取り組む時間や、内容を柔軟に変えていくと良いでしょう。時間が思うように取れなくても、英単語だけでも覚えるようにする、漢字は毎日書くようにするなど、少しのことでも継続していれば、力もついていくでしょう。

3　定期テスト対策を万全にする

小学校と比べて．中学校の学習で最も違うところは．学期ごとに定期テストが行われることです。

定期テストは、授業の前後や、朝の時間などに行われる小テストなどとは違い、生徒は学習内容を、どれだけ理解してるか、教師が評価して、学期の成績をつけるために行われます。

もちろん成績はそれだけで決まるのではなく、日頃の学習態度や提出物の状況なども、小学校と同じように評価の対象となります。しかし、定期テストの比重が大きな部分を占めることは、言うまでもありません。そのため、万全の対策をする必要があるのです。

定期テストの範囲が広いため、余裕をもって計画を立て、教科書にぴったり合った学習をすることは、大切です。ポイントをまとめたり、苦手な問題を繰り返し練習したりするなどの対策が、必要でしょう。

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